手組みホイールが出来るまで(6): スポーク DT Swiss Champion 1.8 [手組ホイール]
いよいよ手組ホイール最後の部品、スポークが届きました。
DT Swiss のChampion 1.8シルバーです。
今回、手組するホイールはリム、ハブ、スポーク共にブラックで統一するつもりでした。
しかし、購入したスポークはシルバーになってしまいました。
スポークはDT Swiss Championにする事に早くから決めており
リム、 ハブと発注し、いよいよスポークを発注する段階になりバイクパーツのサイトで
物色していると、Championの1.8mm(#15)にはブラックが無い事が判りました。
これは調査不足でした
Champion 1.8で見積もりと重量計算も進めていたので、今更別のスポークにすると
前提が大きく変わってしまいます。
例えばChampion 2.0mm(#14)だとブラックがあるのですが
重量は1.8が64本で359gなのに対し、2.0だと444gと、85gも違います。
これは結構な重量増です。
では、1グレード上のバデッドのCompetitionならばブラックがあるのですが
Championが1本あたり¥45なのに対して、Competitionのブラックは倍の¥100になります。
むむむ、64本(+予備)を買う事を考えると、結構なコストアップです。。
...という訳で、
今回はブラックのスポークをあきらめ、シルバースポークで組む事に計画変更しました。
初めての手組と言う事で、先ずは廉価なシルバーで組み、近い将来ブラックの
スポークに組み替えようかと考えています。こんな部分的なグレードアップができるのも
手組ホイールの良さじゃないでしょうか
今回スポークを購入したのは、サイクルショップタキザワ(http://www.takizawa-web.com)
という群馬のお店の通販サイトです。
スポークはほとんどのお店が100本単位での販売なのに対し、こちらのサイトでは1本単位
で買う事ができます。しかも対応が素晴らしく早く、スポークは発注した次の日に届きました。
こちらが届いたスポークです。
長さ別に綺麗に小分けされています。
前後それぞれ32本で組みますが、少し多めに仕入れておきました。
スポーク長の計算
さて、スポークを購入する上で長さを決めないといけない訳ですが
ここは定番、DT SwissのSpoke Calcuratorを使いました。
ご参考までに、Spoke Calcuratorの使い方をご紹介したいと思います。
まずSpoke Calcuratorのサイトにアクセスすると、次の様なログイン画面が表示されます。
匿名ユーザーでも利用が可能ですので、矢印の同意事項チェックボックスにチェックを付け
「Continue」ボタンを押します。
これがスポーク長の計算ツールです。
以下に、入力の要領をまとめておきます。
① Rim :
リムの製品を設定します。ものによっては、スペックがデータベースに入っているものが
あります。私のMavic Open Proはデータがあるので、左の選択で「ROAD/TREKK 700C」
を指定し、右の選択で「Mavic Open Pro」を指定します。
② Diameter/ERD :
ホイールのERDを設定します。①でデータがあるものを指定すると、勝手に値が表示されます。
Mavic Open Proの場合605が設定されます。
しかし、ここで少々迷ったのですが、MavicのサイトにはERDの値が記載されていないのです。
色んなサイトを見ていると、どうやらメーカー公表としては605らしいのですが、スポーク長の計算
に利用する数字としては602を推奨している、いう書き込みを見ました。と言う訳で私は602を指定。
③ Hub(フロント) :
フロントのハブの製品を設定します。私の105の場合、左の選択で「Other」を指定し
右の選択で「Shimano front 100mm」を指定します。すると、全ての項目が自動設定されます。
④ ハブ重量 :
ハブの重量は自分で入力する必要があります。私はQR付きの重量「210g」を指定。
⑤ Spokes :
購入するスポークの製品を指定します。別にDT Swiss以外のスポークを購入する場合でも
スポーク長に違いはないと思います(たぶん)。総重量の計算に使うだけだと思います。
私の場合「DT Champion 1.8」を選択。
⑥ No. of spokes :
スポークの本数を設定します。私の場合32本。
⑦ No. of intersections :
スポークの交差数を指定します。私の場合、6本組なので3交差です。左右に「3」を入力。
⑧ Nipple :
使用するニップルの製品を指定します。私の場合、スポークに付属の真鍮ニップル12mm
なので、「DT Messing 1.8/12mm」を指定。
⑨ Hub(リア) :
リアハブの製品を設定します。「Shimano rear 130mm」を指定。
以上、入力が終わったら画面右下の「calculate now」ボタンをクリックします。
前後左右それぞれのスポーク長と、ホイールの総重量が表示されます。
結果、フロントが295mmで、リアが左294mm、右292mmですね。
しかし、ここで不安材料があります。
それは、②のDiameter/ERDで指定した602という数値が、Mavicのサイトで確認した信憑性が今一つなのです。
散々悩んだ挙句、リムとハブを購入したお店にMavic Open Proと105の6本組
の時のスポーク長を聞いてしまいました。
すると、上記のSpoke Calcuratorの出した値とピッタリ同じでした。
なので、Mavic Open Proでは602が適性値なのかな、と思います。
一応、届いたスポークの重量を計ってみました。
前ホイール用の295mmだと、196gでした。
んん??メーカー公表が64本/264mmで359gなので、32本だとすると179g以下に
なるはずなんですが。。Mavic Open Proでもそうでしたが、結構誤差がありますねぇ。
ニップルも計ってみます。
32gです。1個1gですね。
先程のSpoke Calculatorでは、今回の手組ホイールの総重量は、前後
クイックリリース付きで、合計1977gとなりました。
では、将来的なアップグレードで、スポークをDT Competition 1.8/1.6に
ニップルをアルミ12mmにしたら、総重量がどう変化するのか試してみました。
結果、1864gと、今回の1977gと比べて113gの軽量化になります。
これはちょっと楽しみですね。
以上で、部品が全て揃ったのでいよいよ組立てです
・手組みホイールが出来るまで(2): 振れ取り台 MINOURA True-Pro2
・手組みホイールが出来るまで(3): ロードバイクの科学
・手組みホイールが出来るまで(4): リム MAVIC Open Pro
・手組みホイールが出来るまで(5): ハブ SHIMANO 105
・手組みホイールが出来るまで(6): スポーク DT Swiss Champion 1.8
・手組みホイールが出来るまで(7): テンションメーター PARKTOOL TM-1
・手組みホイールが出来るまで(8): 組み立て作業・前輪の仮組み
・手組みホイールが出来るまで(9): 組み立て作業・前輪の振れ取り
・手組みホイールが出来るまで(10): 組み立て作業・後輪&完成
・手組みホイールが出来るまで(11): 走行テスト
Spoke Calcurator の使い方がわかりやすく書いてあったので
参考にさせていただきました
by ひろ (2010-02-21 13:58)
はじめまして。楽しく記事を読ませてもらっています。
自分もホイールを組む準備をしています。大変参考になりました。
ところで、ふと疑問に思ったのですが、DT Champion 1.8のメーカー公表が64本/264mmで359gのスポークが32本の場合、計算では約179gですが、貴方の用意された295mmでは、1割強長いので、計算で200g弱になると思います。実測と合わせて考えてほぼカタログ値は正確だと思います。
by 近藤久志 (2012-09-30 18:51)
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