コンポーネント換装SHIMANO 105 (6): シフトワイヤー・ブレーキワイヤー [コンポーネント換装]
いよいよ私が最も恐れていた、シフトワイヤーとブレーキワイヤーを張る作業に入ります。
なんだかワイヤーって、プロの勘が要るというか、素人が手を出しちゃいけないところというか
そこはかとなく、難しいイメージがあります。勿論ワイヤーを交換した経験はありません。
では、いってみましょう。
最初に選んだのは左シフターの、フロント・ディレイラーのワイヤーです。
ワイヤーの入り口はシフターの付け根の下にあるので、ブラケットカバーはめくったままにします。
ワイヤーを通す前に、オイルをくまなく塗ります。
通した後はなかなか塗れないですし、ワイヤーの寿命にも効果があるようです。
ブラケットの下の穴からワイヤーを通します。
結構、穴の位置が判らなかったり、ブラケットの中でワイヤーの先端が引っかかって
なかなか貫通できません。
下の画像の矢印部分には元々カバーがあるのですが、これを外すとブラケットの中が
見れて、ワイヤーを通しやすくなります。
しっかり貫通したら、カバーは元に戻します。
通したワイヤーは二通りの方向に出す事が出来ます。
ハンドルの外側を這わすか、内側を這わすか、どういう取り回しをしたいかで決めます。
私は外側を通したかったので、左にしました。
ワイヤーは要所要所でアウターケーブルという、シールドケーブルを通します。
↓これです。
アウターケーブルは、ブラケットのガイドにしっかりはまる様に出来ています。
アウターケーブルは今度、反対側をフレーム側のアウター受けに挿す事になりますが
ここで難しいのは、ハンドルを目一杯切っても、ワイヤーの長さが充分でかつ負担が
かからない取り回しをしなければいけない所です。
これは完全に経験がものをいう所ではないでしょうか。かなり悩みました。
何度も何度もハンドルを切って、無理のある部分がないか確認をしながら、バッチリな
長さを測り、アウターケーブルを切断し、ワイヤーを通しました。
よくよく見ると、フレームに通すのが左右逆でした。
なんでこうなっちゃったんでしょう(涙)
幸いアウターケーブルの長さは足りてるので、気を取り直して逆の方に通しました。
通したワイヤーは、フレームのハンガー下のワイヤーリードに通します。
更に上に引っ張り上げ、ある程度のテンションをかけた状態でフロントディレイラーに固定します。
ちゃんとした調整はあとなので、ここは適当ですね。
では、次はブレーキワイヤーです。
ブレーキワイヤーはブレーキを握ると、ワイヤーを通す事が出来ます。
こちらもシフトワイヤーと同じように、アウターケーブルがあり、ブラケットに
アウター受けがあります。
はい。また間違えました。
左のブレーキはリアのブレーキです。フロントブレーキに付けちゃいました。
何故ここまで間違えるのでしょう。
簡単です。だって、シマノの取説にワイヤーの取り回しについて書いてないんです
常識的すぎて取説に載せるまでも無い事なんでしょうか。
でも初めて取付してみると、結構判らないものなんですよね。
シマノの方もこんな素人が読む事を想定していないのでしょうが・・・
気を取り直して、右シフターから引きました。
続いて、右シフターにリア・ディレイラーのワイヤーを通します。
今度は他のケーブルとの干渉が出てきますので、ハンドルをどちらに切っても
それぞれのアウターケーブルが当たらない長さを探していきます。
この辺りの正解が判らないのが、素人にとって痛いところなんですが、ハウツー本
を眺めてみたり、 ネットで情報を探してみたり、試行錯誤の繰り返しなんですが
そこがまた作業の楽しいところですね。
こちらもハンガー下のワイヤーリードを通します。
エンドの方までワイヤーを通すと、チェーンステー下部にアウター受けがあります。
ここから、リア・ディレイラーにアウターケーブルをU字のRを描くように挿します。
その中をワイヤーを通して、リア・ディレイラーに固定します。
ここも後で調整するので仮組みです。
最後はリア・ブレーキのブレーキワイヤーです。
もうあまり迷うところは無いですね。シフターからフレームまでのアウターケーブルの
長さを測り、丁度いい長さにカットします。
リアブレーキはトップチューブの左側面にブレーキ用のアウター受けがあります。
ブレーキをかけた時に、負担がかからない長さにアウターケーブルをカットして、
ブレーキ側のアウター受けに通します。 ↓ こんなバランスにしました。
アウターケーブルにインナーワイヤーを通す前に、↓ のストローみたいなのに
インナーワイヤーを通します。これはAQUAの完成車を購入した時から付いてたものです。
インナーワイヤーを通して、ブレーキに固定します。
リアブレーキ周辺は、全体的にこんな姿になりました。
ちょっとアウターケーブルが短かったかも。
各パーツとも、余分なケーブルはカットして、末端部分にキャップを被せて
ペンチなどでカシメます。少し余裕があったほうが、後の調整で助かると思います。
かくしてワイヤー取り回しは以上です。
どうでしょう。SORAの時よりもハンドル回りがすっきりしました。
では、もうバーテープも巻いてしまいます。
バーテープの前にビニールテープで、アウターケーブルを固定してしまいます。
あとビニールテープを下に巻かないと、バーテープを剥がした時に
ハンドルバーに糊が残ったりして汚くなるそうです。
次にバーテープです。
バーテープの巻き方はこちらの記事で紹介しています。
はい、出来ました!
ちょっと左のアウターケーブルが出っ張っちゃってますかね。
右はハンドルの内側を通したんですが、左はシフトケーブルの方をハンドルの外側を
這わせたので、ちょっとアンバランスになってしまいました。
次回ワイヤリングする時には気を付けないとですね。
換装前のSORAの状態と、換装後の105のハンドル回りを並べてみました。
ハンドルが小振りになった事に加えて、ケーブルがまとまったので、スッキリしましたね。
満足です。
以上が、ブレーキワイヤーとシフトワイヤーの取り回しでした。
今回の換装の作業の中でも、最も時間を費やしました。
やはり悩む要素が多い作業は、時間に大きく影響しますね。
ワイヤーは今まで敬遠してきたというか、あまり意識してこなかった部分なので
今回の作業は自転車に対する理解が、少しばかり深まった気がします。
楽しかったです!(つづく)
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着々と進んできましたね。ほんと参考になります。
シフト&ブレーキは外側にされていますが、ハンドル握った感じではどうです?
違和感なしですか?
by take (2010-08-23 23:01)
takeさん>
違和感ありありですねw
でも握った感触以上に、見た目の違和感の方が大きいかもです。
次やるときは気を付けます!
by pandahead (2010-08-24 08:30)
どんどん進んできましたね
ですがそろそろ最後の難関、ディレイラーの調整が‥
私もaqua乗りで先日105&アルテグラに換装しましたが、
ここが上手くいかずに6時間ほどネットと説明書と自転車の作業でグダグダやってましたが‥
最後にはワイヤー先端がほつれてduraのケーブルを買ってお店で前後のディレイラーの調整やってもらっちゃいました。
手組みWHが作れるほどのパンダさんにはないかもしれませんが気合いれてがんばってください。
by ame (2010-08-24 18:13)
twitterでフォロー頂いた @nyoshinori と申します。
レベルは違いますが、ワタシの自転車も「プチ」部品交換祭り開催中(或いは劣化したモノの修理中(^_^;))なので、SORAから105への換装レポート楽しく読ませて頂いております。
#といっても、ワタシの方は難しいところは自転車屋さん任せですが(笑)。
>常識的すぎて取説に載せるまでも無い事なんでしょうか。
ブレーキレバーの「右が前、左が後」というのは、今では一般的ですがかつてはその逆も混在していたと聞いたことがあります。
今でも逆パターンを使う方があるようなので、取説に記載がないのは、それを考慮してのことではないかと思いました。
それを聞いたときには、そういえばモーターサイクルの「右チェンジ、左ブレーキ」なんてのを連想したことを覚えています。
by nan (2010-08-25 01:08)
ame さん>
コメントありがとうございます。
アルテグラですか、うらやましいです^^
確かに、ディレイラーは結構骨が折れましたかね。
(※もう換装は終わってますがブログが追いついてません。汗)
でも自分で調整できた事で、お店任せでブラックボックスの部分が
なくなったので、自転車にかなり愛着が湧きましたね。
by pandahead (2010-08-25 15:06)
@nyoshinoriさん >
Twitterではお世話になってますw
@nyoshinoriさんのブログ拝見しました!
いやー、ツーリングのロケーションがうらやましくてしょうがないです!
> 取説に記載がないのは、それを考慮してのことではないかと思いました。
なるほど、そういう事なんですかね。
あと、手持ちのムック本でも「ワイヤ交換の仕方」というのは載っていても
なかなか「イチからワイヤを張る」というのはなかなか記載がなくて
雑誌の写真を見ながら難儀してました。。
by pandahead (2010-08-25 15:14)
>Twitterではお世話になってますw
こちらこそ、よろしくお願いします。
>ツーリングのロケーション
スポーツバイクでのツーリングに慣れている方なら、1日で海沿い、峠越え、湖畔周回、市内散策、等々を組み合わせて楽しむことが出来ます。
市内も走り易いコースを選べばそれほどストレスがかからずポタリングも楽しめますので、自転車乗り向きの地域だと勝手に思っております。
是非機会がありましたら、足をお運びください。
#自転車以外のエントリも拝見しましたが、GRDとかA&Aのストラップとか、何やら共通点もあるようです。楽しく拝見させて頂きました(^_^)。
by nan (2010-08-28 23:46)
nanさん>
いや、機会があれば是非一度行ってみたいです。
綺麗なロケーションで走ってると、その風景を切り取りたくなるもの
だと思いますので、自転車乗りに写真が好きな方は多いですよね。
でも、私は相変わらず一眼で、カミさんがGRDを使っております^^;
by pandahead (2010-08-29 11:51)
コメント失礼いたします
ツールの画像などを見ていると、右がリアブレーキ、左がフロント、となっている方が何人か見かけました。というか外国では当たり前?
私自身、右でブレーキをかける癖があってフロントをロックしてしまったことがあるので右はリアにしています。
by 凛 (2013-11-01 02:11)
はじめまして。
ブレーキは、アメリカ、ヨーロッパでは「右が後、左が前」が一般的ですよ。
日本だけが逆なんです。
by azuki68 (2013-12-23 01:37)